リハビリテーション・ケア 合同研究大会長崎2014(松井豊晴)
2014年11月6日
男性看護師による訪問看護の一形態
―呼吸リハビリテーションという専門性をもって-
リハビリ訪問看護ステーションルピナス
所長・看護師 松井豊晴
理学療法士 田中仁
大阪保健医療大学
今井公一
男性看護師は毎年増加し病棟勤務でも珍しくなくなっている。しかし訪問看護の領域となると精神科に特化した事業所以外では、依然、希な存在である。今回、呼吸リハビリテーション(以下、呼吸リハ)を専門とし、ほぼ呼吸リハに専従している私(所長)の業務実態を、「男性看護師による訪問看護の一形態」として紹介する。
私の管理業務を示し、平成24年4月から2年間の訪問実績(訪問者数44名の疾患、性別、年齢、訪問回数、利用目的、医療処置、ケア内容)を紹介する。
現場の管理は看護課・リハビリテーション課の長が行うため監査役として働き、その他の業務は法人事務が行っている。
訪問実績は呼吸器疾患が27名、神経系疾患8名、新生物5名、その他4名。男性29名、女性15名。80歳以上が33名。のべ訪問回数は1,864回(月平均75件)。利用目的は呼吸リハ36名、その他8名。行った医療処置は褥瘡処置5名、点滴4名等。行ったケアはターミナルケア10名、服薬整理、浣腸・摘便等が続く。
呼吸リハを看護師が行う利点は、採血や画像等の検査データや処方内容を把握、理解し、予測した観察をすることで異常の早期発見につながることにあり、痰の吸引や急変時対応についてもその能力を発揮することができるからである。男性看護師に限ると複数名訪問看護加算の該当者や女性看護師にセクシャルハラスメントを起こす人、男児の入浴介助等、ニーズは少なくなく今後活躍が期待できると考えている。