全国デイケア研究大会2016in千葉 リハビリデイサービス ルピナス 王子泰則 介護福祉士
2016年07月28日
通所介護事業における活動量向上訓練による身体活動向上の取り組み
施設名 :リハビリデイサービス ルピナス
発表者 :王子 泰則
職種 :介護福祉士
(目的)
脳梗塞左片麻痺の利用者に対して、身体活動量向上を目的とした機能訓練実施により、運動強度(以下METS)の向上、活動量(以下EX)の向上を目差した取り組みを報告する。
(対象と方法)
男性、年齢68歳、要支援2、週2回の通所介護利用者に対して、H25年10月~H27年1月の間、通所介護での理学療法士による個別機能訓練に加え、「健康づくりの運動指針2006」「健康づくりのための身体活動基準2013」を基に身体活動向上を目的とした訓練を実施した。訓練毎に活動量計(TANITA製AM-121)を装着し、METSを測定し、訓練全体のEXを計算EXした。研究対象として、実施項目の中から立ち上がり、足踏み、室内歩行のデータを集計した。
(結果)
日常生活活動量向上訓練では3メッツを目安にしているが、1ヶ月目の平均値から2年3ヶ月のメッツの平均値では、立ち上がりが2.7から2.9、足踏みが2.7から3.2、室内歩行は2.6から3.4、エクササイズは、0.91から1.05に上昇した結果となった。
(考察)
「公共交通機関で外出したい」「好きな時に外出したい」という目標を達成していく為に、住宅環境や外出の障害となっていたバスの乗降動作の課題に対して、活動量向上訓練と理学療法士による機能訓練を実施した結果、運動強度と活動量の向上が得られた。よって、通所介護で、日常生活動作における身体活動の向上が実現できたと考える。
(まとめ)
身体活動量向上が利用者の身体機能改善、生活活動範囲拡大の可能性が示唆された。