リハビリテーション・ケア 合同研究大会 神戸2015(中井智洋)
2015年10月1日
新規利用申込者の動向
-いかに早期に介入することができるか-
株式会社ルピナス
事務:中井智洋
看護師:松井豊晴
理学療法士:田中仁
リハビリ訪問看護ステーション ルピナス
所長:島勝紅
理学療法士:塩見和哉
新規利用者をいかに早期に介入するかは営利法人立の訪問看護ステーションでは経営的に非常に重要である。今回、新規利用申込者の動向について分析したところ、早期介入するための対策について見解を得たので報告する。
【対象】
平成25年4月1日~平成27年3月31日までの2年間の新規利用申込者498名。利用申込日、契約日、初回訪問日、訪問看護指示書(以下、指示書)発送日・到着日、主治医の所属機関について分析した。
【結果・考察】
実際の利用に至ったのは410名(未利用者88名)利用申込~契約まで8日(中央値、以下同じ)、利用申込~初回訪問まで21日。指示書の発送後、到着まで8日で診療所は早く、病院では規模が大きくなるにつれ遅くなる傾向にあった(500床以上13日)。未利用の理由は利用前の病状悪化や転倒骨折、退院延期、本人の利用意思なし等さまざま。契約は本人・家族の都合を最優先し、週末を含み契約日をいつに設定されても対応できる人員配置。初回指示書は原則持参。発送する場合は本人・家族・担当者の了解の元、できるだけ早期に。病院の地域連携室とのコミュニケーションをさらに図り、がん末期等、ケースによっては指示書の即日交付を依頼する等の対策を講じることで早期に介入しうる。今後も、地域包活ケアシステムにおいて高齢者、障害者等が住み慣れた環境において自立した生活を営めるように、遅延なく質の高いサービス提供をしていきたい。